ハイになる前に

「心ならもう決まってる 僕の前を僕の影が征く」

バースデーシースクリーム

長崎の老舗菓子店「梅月堂」の名物「シースクリーム」は、長崎モンを一発で黙らせる威力がある(※諸説あります)
我が父は長崎産とはいえ所詮よそモンの私は、このケーキの存在を全く知らなかった


sheath cream

食べてみると、今時のフランス風洋菓子とは一線を画す、不思議なお味であった

まずスポンジが違う、よくあるケーキとは違い、カステラ風というか、とにかく

「あーーーーこのスポンジの感じ、知ってる…!!」

さながらユングの原型の如く、昭和の人間が共有している(と思われる)あの頃のスポンジ感
そのくせ味はあの頃よりもずっと旨いので、ちょっとお脳が混乱する

ツヤツヤのゼリーをまとったフルーツは「缶詰(?風)の黄桃」「缶詰(?風)のパイン」
これらは「イチゴショートのフリしてサンド部分はイチゴじゃない」とたばかる時の材料なのだけども、このカット、サイズ感でドーンと乗ってると、もはや一周してありがたみが増し、いよいよこのケーキに酔いしれたあの頃の感覚がよみがえる…(酔いしれたことないけど)

そして贅沢に盛られた生クリーム…
私は生クリームがニガテなのだけども、創業120年を超える梅月堂渾身の生クリームは質が違っている
きめ細かくて軽い、涼やかな生クリームで、私でもニッコニコで食べられる
スポンジでサンドされたカスタードクリームも実に風味がよい

何から何まで昭和なパーツでできていながら、ここまでおいしいなんて、よくできたケーキだなぁと毎度感心する

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シースクリームは、生粋の長崎っ子であるみゃ父も大好きである
昭和30年代に初めて世に出たシースクリーム、当時の長崎の子どもが、どれほどこの最先端の「ケーキ」にあこがれ、ウットリ夢見ていたことか…などと思いを馳せる

この「シースクリーム」の「シース」は、以下のようないわれがあるそうで…

シースケーキの「シース」とは英語で"sheath"、つまり刀の(さや)を意味する。これは発売当初のシースケーキの形状と、その誤訳に由来している。発売当初のシースケーキブッセ生地にカスタードクリームをはさみ、その上にトッピングを施したものだったため、その様子が豆の莢(さや)に似ていることから名付けられることになった。ところがこの際に本来なら"pod"(莢)という訳語を当てるべきところを誤って"sheath"(鞘)を当てそれが定着したとされている。

シースケーキ - Wikipedia

今さら訂正のしようがない「さや」違い…

でも「ポッドクリーム」より「シースクリーム」の方が、ずっと「特別な日だけに食べられる洋菓子」の風情がただよう気がする

そんなシースクリーム、今年はみゃ実家からホールタイプのものをいただいた!
(我々夫妻は本日揃って誕生日かつケコン記念日なのであった)
冷凍で送られてきて、冷蔵庫で解凍!イエーイ

丸いと感じが違う!

…丸くなっただけで一気にフツーのショートケーキっぽくなってる! 

切ったよ

 切ったらシースクリーム感戻ってきた〜

 

 ↓↓シースクリーム以外のお菓子も激旨オススメ☆

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